解体工事が行われた後に行われるのが盛土(もりど)です。
すべての解体工事で行われるわけではありませんが、頻繁に行われるため知っておきたい工事といえるでしょう。
しかし、ニュースなどでその言葉を見る事はあっても解体工事を依頼する当事者になった場合、どんな工事かあまりイメージできない方も少なくありません。
そこで今回は、解体工事の後処理として行われる盛土について、その内容や作業の流れ、業者の費用を安くするポイントを解説します。
そもそも解体工事後の盛土とはどんな工事か?
盛土とは文字通り、地表の陥没した部分や低い地盤、斜面に土砂を盛り上げて高くする工事です。
さらにそこから平坦な地表にするまでを指します。
近くの場所から土を削り取る切土工事を行って、それを使った盛土や別の場所から運んできた土砂を使用した盛土があります。
解体工事以外にも造成工事で行われることがあり、ニュースなどでよく耳にする盛土は、造成工事で行われた処理の方です。
解体工事後の盛土の流れ
解体工事後の盛土の流れも見ていきましょう。
解体工事の盛土は次の5つの流れで行われます。
1.解体工事完了
2.土砂搬入
3.敷均し(しきならし)
4.締固め
5.整地
まず、建物を完全に解体して廃棄物を取り除いた状態にします。
この状態では建物がないものの基礎の跡や作業後のわだちなどで大きな凹凸ができた状態です。
ここで、解体が完了した情報を盛土の施工業者に連絡し、連携を取って盛土工事が進められます。
次に土砂を現場へ搬入します。
この土砂は周囲の工事で発生した残土(建設現場などで発生する土砂)や切土工事で調達したものが使われますが、いずれにしても適切な量をダンプカーでどんどん集める流れです。
十分な残土が運び込まれた、あるいは搬入と並行してショベルカー(ユンボ、バックホウ、油圧ショベル、パワーショベル)のバケットで移動しながら必要な場所に土砂を敷均しして行きます。
大まかに必要な土砂を分けていくようなイメージで作業していく流れです。
4ステップ目は、締固めといって重機のキャタピラー(履帯)で踏み固めていきます。
現場にブルドーザがあれば、それを使用して行いますが、ない場合はショベルカーで行っていく作業です。
これで、解体工事後の土地が平坦になっていきます。
最後に締め固められた土砂を、重機の排土板やバケットを使って整地し、きれいな状態に仕上げます。
ここまで来ると平坦な土地になり、解体工事後の凸凹な土地が整地され美しい土地に変身します。
解体工事後の盛土を安くするポイント
ここまで紹介したように解体工事後の盛土は、重機を頻繁に使う作業のため、それなりの費用が発生します。
しかし、盛土工事を安くするポイントとして、できる範囲で土地の整理や掃除を自分ですることや季節を選ぶことです。
解体工事後の土地の整理は自分でできない印象がありますが、実は自分たちで片づけられるごみは意外と多くあります。
例えば、片づけ忘れた家具や家庭ごみは解体工事後に出ることも少なくありません。
それらの処理は解体業者が行うことも多いのですが、それを依頼主であるこちらが行うことで若干の節約ができます。
また、工期が伸びやすい梅雨はもちろん、冬の雪が降る時期を避けることで費用が安くなります。
まとめ
盛土工事は、土を盛って平坦な土地を作る工事を言います。
作業は多くの重機を使用するため、それなりに費用が掛かりますが、作業時期や自分たちでできることを業者の代わりに行うことによって費用を安くできる場合があります。
一度盛土を行う業者と相談してみましょう。
そうすることで意外な場所で解体工事を安くできるポイントが分かる可能性があります。