解体工事を業者に依頼するにあたって気になるのは解体にかかる工期です。
実際どの程度かかるものなのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、住宅の解体工事の例として知っておきたい標準工期について解説していきます。
解体工事の標準工期は2週間から2か月以上
解体工事の標準工期は、2週間から2か月以上と幅があります。
これは、重機の使用の有無や建物の面積といった要素が絡み、加えて構造の部分についても確認が必要です。
さらに、解体工事自体は数日で終わるものの、準備や片付け、さらには整地までを完了させるには、冒頭のような期間がかかるのです。
以前依頼した業者を利用したり、周辺に何もない、さらに対象となる建物が解体しやすいものであれば、標準工期は短くなります。
一方で、密集地にある広大な面積の住宅を解体する場合は、非常に期間がかかるといえるでしょう。
次の項目では、解体のみの工事期間はどの程度なのか、面積や構造に注目して見ていきます。
面積が広いほど標準工期も長い
住宅には、様々な面積のものがあります。
立地条件を除いた場合、面積が広ければ広いほど解体工事に時間がかかり、その目安は次の通りです。
1.80平方メートル未満 2~3日(小屋や小さな倉庫程度のサイズ)
2.80平方メートル程度 7~10日
3.200平方メートル程度 14~20日
4.200平方メートル以上 1か月以上
このように200平方メートルを超えると、解体工事にかかる期間はとても長くなります。
これは、重機を利用しているので、建物の解体自体は速やかに行えるものの、基礎が広く深いため、その部分の撤去解体に時間が必要になるからです。
また、出てきた解体物を分別して回収する必要もあるため、そういった面でも時間がかかってしまいます。
いずれにしても面積が広くなるほど、手間がかかり、重機や作業員を増やしても時間がかかってしまうのが現状といえるでしょう。
構造によっても変化する解体工事の目安
構造によっても解体工事の標準工期は変化します。
実は先ほど紹介した面積別の工期の目安は、比較的解体に時間がかからない木造建築のケースであり、構造によっては時間がとてもかかります。
ここでは、先ほど標準工期7~10日と紹介した80平方メートル程度の住宅をもとにした工期の目安を紹介しましょう。
1.木造 3~10日※3日は平屋だった場合
2.鉄骨造(S造) 10~20日
3.鉄筋コンクリート造(RC造) 14日以上
ちなみに鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)は、上記以上にかかりますが、一戸建てで鉄筋鉄骨コンクリート造を採用している建物は少ないので省略します。
このように、木造と鉄筋コンクリート造とでは、倍以上の標準工期の差があります。
加えて建てられた立地によっては、重機が入りにくく期間も大幅に異なることから、具体的な工期の目安については、依頼する解体工事業者に相談するのがおすすめです。
解体工事は余裕を持ったスケジュールを
基本的に小屋ひとつ解体する場合も、解体工事自体は数日で済んだとしても片付けや近隣の方への挨拶、打合せなどを考えると1か月以上かかることも珍しくありません。
そのため、建物を解体した後にすぐ新築といったタイトなスケジュールを組むと意外なところで無理が生じることも少なくないのです。
まとめ
解体工事の標準工期は、あくまで目安ではあるものの面積や構造によって異なります。
また、工事自体はすぐに完了したとしても、準備や廃材処分などに時間がかかることも珍しくありません。
そういったことを考えて余裕のあるスケジュールで臨むようにしましょう。