内装解体というジャンルの作業があります。
この作業を行うことでテナントから撤退することやリフォームを行ったりすることにつながり、
次への新しいステップへ進むことができる作業です。
この内装解体について今回、その概要や手順、費用の目安について紹介していきます。
内装解体について紹介したこの記事を読むことで内装解体がどんなものかを知ることができるでしょう。
■内装解体とはどんなものか
内装解体とは、端的に言えば内装のみを解体する一連の作業です。
その適応の範囲は、テナントの閉店・契約満了といった撤退の他、新装開店などのリニューアルに向けたものになります。
構造物などを除いた内装のみを解体することから、完全な解体と異なり、
リフォームやテナントの受け渡し時に行うことがほとんどです。
その専門性の高さから解体業者の一作業というよりは、内装解体専門の業者がいるなど、
通常の解体工事とは別の作業という色合いが強い作業です。
また、類似した解体にスケルトン仕上げというものがあります。
このスケルトン仕上げとの最大の違いは、内装解体の場合、壁の下地や天井下地までは解体はしないことです。
そのため、内装においても残す部分が多く、
それらの保護を並行して行いながら必要箇所を解体していくことがポイントになる作業といえます。
■内装解体の手順を紹介
内装解体の手順は、準備、足場と養生の設置、内装材の撤去、床材撤去、
そして産業廃棄物の処理といった手順で行われます。
まず準備としてどの程度解体を行うのか、テナントの貸主と借主との間で入念な打ち合わせを行います。
そして、その打ち合わせを行ったうえで現地調査を行い、事前に解体工事などで騒音、粉じん、
作業者や車両の移動があることを周知するために近隣店舗への挨拶を行うという流れです。
また、解体工事前に残った什器等を処分する作業や電気、上下水道、
都市ガスといったライフラインを止める作業もあります。
準備が整ったら、残すべき箇所に養生を行い保護をし、足場を設置していきます。
養生以外に防塵処理もしっかり行う必要があり、
近隣の住民や同じ建物に入居する他のテナントに負担を与えないようにすることが重要です。
また、雑居ビルなどの2階以上のテナントは、エレベーターや階段などの共有スペースも廃棄物等の搬出路になります。
そのため、解体後も問題なく利用できるように養生を施します。
養生や搬出の導線が整ったら解体を開始し、壁紙・電気・ガラス・ドアなどの内装材を撤去する作業です。
ここでほこり等の粉じんも大量に出るため防護をきちんとして行うことが重要です。
床材を撤去しますが、スケルトンにするわけではないため、土台の部分はそのまま残しておきます。
この作業を斫り(はつり)といい、内装解体の技術の見せどころで、いかにきれいにはがしていくかがポイントです。
この斫りから補修や仕上げを行う床けれんという作業を行って解体箇所をきれいにします。
最後に発生した産業廃棄物を適切に処分して完了です。
■内装解体にかかる費用目安とは
内装解体の費用目安は業者によりますが、1坪あたり1万3千円から4万円程度です。
費用の目安上記のようにマンションやオフィス、飲食店用テナント、一般店舗共に似た相場になります。
もちろん駅前や郊外といったシチュエーションや業者によってこれらの金額相場よりも安かったり高かったりします。
あくまで目安としてとらえることが重要といえるでしょう。
内装解体は、建物の外側を破損させることなく、内装のみを解体する作業です。
そのため、解体しない箇所の保護などの対応を行います。
保護など解体以外の作業もあるため、費用は相応にかかりますが、
建築の次のステップであるリフォームなどの改築に向けた重要なステップなので、かならず行うべき作業といえます。