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解体工事をする上で知っておきたい労働安全衛生法とは?

解体工事を始め様々な工事の安全を守るための法律として労働安全衛生法があります。

ただ、この法律はその内容が膨大であることから、各工事分野によって該当する場所が異なります。

 

さらに労働安全衛生法は解体工事についてさらに補足が必要なものであるという側面もあります。

そこで今回は、労働安全衛生法とは何なのかを紹介し、解体工事のルールにおける補足内容となる労働安全衛生規則についても触れていきます。

 

解体工事も遵守が必要!そもそも労働安全衛生法とは?

労働安全衛生法とは、法整備前の昭和30年代に毎年6,000人以上の労災死亡者が出ていた社会問題を改善するために制定された法律です。

 

この法令によって様々な現場で安全に仕事ができるような環境を提供するものとして整備されており、安全で健康を確保し、さらに快適な職場環境を形成するための法律として知られています。

 

簡単に法律を紹介すると、上記の目標を達成するために専門のスタッフや責任者の配置をすることや事業者が講じなければならない措置、責任の所在や健康診断の義務、必要な設備の設置(休憩室や更衣室等)、さらには安全衛生教育の義務なども定められています。

 

この中でも解体工事はすべての項目で法律の規制を受けますが、特に「事業者が講じなければならない措置」に関しては非常に密接です。

解体工事はあらゆる危険な場面が存在し、それらすべてに必要な措置を講じる必要があるからです。

 

労働安全衛生法と解体工事が特に関係する項目をざっと紹介するだけでも、機械や設備、爆発や発火、電気や様々なエネルギーに対する安全、墜落や崩壊、ガス・粉じん・放射線・振動、労働者の作業環境、窮迫(きゅうはく)した危険への退避など労働安全衛生法で定められているほとんどの措置を具体的に行わなければいけません。

 

労働安全衛生法と労働安全衛生規則

労働安全衛生法をさらに詳細にしたものが労働安全衛生規則です。

簡単に言えば労働安全衛生規則は、具体的な手順が定められています。

 

解体工事ではアスベストの取り扱いを始め、工事中に使用する各種機器や重機のルールが定められています。

さらに解体工事は、工事の中でも特に労働災害の多い現場です。

 

そのため、工事を監督する国土交通省ではガイドラインが設定されており、労働安全衛生規則以上に詳細な規定が設けられているのが特徴です。

このガイドラインのポイントを挙げていくと、計画、問題発生時の対処、公衆災害の防止があります。

 

まず計画は解体工事の事故防止を最大限配慮した内容にすることです。

これによって事前に安全な施工を計画し予防が期待できます。

 

次に問題発生時の対処です。
想定外の問題や事故が発生した場合は、いったん工事を中断して計画修正を行います。
また、被害が大きい場合は被害の大きさと過失の責任を認識して計画を立て直していきます。

 

最後が周囲の環境で災害が発生しないための措置です。
例えば、倒壊物で通行人が被害を受けないように安全に配慮した計画で実施したり、騒音の影響を最小限にするために防音シートを張ったりといった対処をします。

 

くわえて解体工事では、石綿障害予防規則といった法令も守らなければなりません。

これは労働安全衛生規則と並んで労働安全衛生法に基づいたもので、石綿障害予防のためのルールです。

 

具体的な被害の予防や事業者の責務について定められており、解体工事を行う方は、必ず知っておくべき内容といえます。

このようにいくつものルールの下で今日も解体工事が行われているのです。

 

まとめ

解体工事は労働災害が多い工事の一つであり、労働安全衛生法をもとにした労働安全衛生規則や石綿障害予防規則といったルールで施工しています。

 

多くのルールがありますが、具体的な内容が書かれているため、行動しやすく安全に解体工事を行うための指針となる重要な法令です。
これらのルールを順守して安全な解体工事を行っているのです。

 

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